
少しずつ涼しくなっていく日々、どこからか漂う金木犀の香りに、今年もあと3か月かあ・・・
とセンチメンタルになりがちですが。
この秋から新しい生活をスタートさせる方々もいらっしゃいます

「出会いの春」という言葉があるように、日本では新生活というと春というイメージがあります。
いっぽう海の向こうの国や地域では、学校生活においては秋から新学期が始まります

日本の大学に留学に来たという中国から女性のお客様が、町のお宿 静浜にお泊りになりました。
初めての一人旅ということでしたが、なんとも親切な日本人女性がいらっしゃいまして、
羽田空港から町のお宿 静浜まで、中国からの彼女を連れてきてくださいました

お互い全く面識はなく、たまたま空港で知り合ったばかりだそうですが、
心配のあまり羽田から横浜まで一緒に来たとのこと。
いやはや、なかなかできることではありません

初めての一人旅、それも右も左もわからぬ異国の地。
寂しさと心細さに涙ぐんでいた中国の彼女を、その日本の女性は優しく包み込んでおりました

きっと一生忘れることのできない日本との出会いになったでしょう。
一夜明けた今朝、大きなスーツケースを抱えて彼女は大学の寮へ向かって行きました

中国は四川省の成都からいらっしゃったとのことで、チェックアウトの際に現地の名物料理である火鍋の素をいただきました。
(これ大好きなんです

かれこれ20年近く前、私も留学のため単身で異国の地に降り立ちました。
その時の緊張感、心細さは一生忘れることはありません。
戸惑いながらも一生懸命自分の意思を伝えようとする彼女は
まるで若いころの自分を見ているようでした。
その流した涙はいつか笑って振り返ることができます。
笑顔の素敵な彼女でしたが、もしかしたらその笑顔が消えてしまう出来事も時にはあるかもしれません。
でも、その先にあるモノを掴んでいただきたいのです。
あなたの眼で見て体で感じるもの、それはテレビや本の中の出来事ではなく、リアルな日本の姿です。
異国での生活を通じて、自分の祖国の良さに改めて気が付くこともあるでしょう。
ぜひあなただけの日本、あなただけの物語を作りあげてください。
世界数ある国々の中から日本を留学先として選んでくれて、本当にありがとう
